トーキョーN◎VAリプレイ、面白かった。

トーキョーN◎VAサプリメントでもあるリプレイ、カウンターグロウ*1がとても面白かったです。こういうゲーム遊びたいねぇ……。
今度、サプリメントのグランド×クロスも買って来ようかなと思います。


実は、サイバーパンクな世界観が好きなのです。シャドウランメタルヘッドなどなど。でも、そういうゲームはデータを理解するのが大変だったり、判定するのが面倒だったりで、素直にシナリオを楽しむまでに至らなかった時もありました。
その点、トーキョーN◎VAは独特の世界観があるのですが、判定がシンプルなんですよね。そこがお気に入りです。
この間、旦那さまに「トーキョーN◎VAブレイド・オブ・アルカナはシステムが似てるらしいけど、どう似ていてどう違うの?」と聞かれたので、ちょっと考えてみました。
と言っても、まだ1度プレイヤーとして遊んだだけで、ルールも全て読んだわけではないので、第一印象として、ですが。


似ている所は──
キャラクターは複数のスタイル(それを示すのが共にタロットカード)を組み合わせて作成する所。スタイルに対応した必殺技(神業もしくは奇跡)が3つ使えるという所。各スタイルにはそれぞれ特技があって、それを組み合わせて判定する所。
それから、それぞれのキャラクターがコネもしくは因縁を持っているという所。それはPC同士でも結ぶという所。ゲームはシーンで区切られ、シーンプレイヤーが存在する所。他のキャラクターが登場するには判定が必要な所。プレイヤーにキャラクターの立ち位置が明確に告げられる所。
経験点は登場回数や貢献度によって決まる所。経験点はプレイヤーが貰い、他のキャラクターに使っても良い所。マスターはプレイヤーよりも多い経験点を貰える所。


──こんな所でしょうか。
わたしはコレをまとめて、手っ取り早くF.E.A.R.システム”と呼んでいますが(オイ)……この独特な手法がこの会社の基本システムとして定着しつつあるのは本気ですごいと思う。


今度は違う部分。実はかなり違うのですよ、旦那さま。
分かりやすい違いは、世界観がサイバーパンクだという所。ある程度の退廃的な香りはしますが、ブレイド・オブ・アルカナのように延々と続く悲しい戦い、というような悲劇臭はやや薄いです。
殺戮者にあたる“絶対的な敵”がいない所。敵の神業の数は、PCと同じく基本的に3個です。つまりほとんどの場合、敵対する相手は複数人になります。
シナリオの多くは陰謀劇や、テロリスト、魔物との戦いになるのではないでしょうか。


判定がトランプで行われる所。この違いはやはり大きい。
手札は常に良いモノではありませんから、手札を回すために失敗するべき所、つまり周囲に活躍の機会を譲る時期を自ら判断して演出する必要があるって事です。
我が強すぎるといざという時に活躍できず、引っ込み思案すぎると経験点が少なくなる。なかなかうまく出来たシステムだと思います。
なお、攻防の差分の数値をダメージチャートで参照して、それに対応するペナルティを被る、というダメージ算出になります。


戦闘には大きく分けて、実際に戦闘する肉体戦、精神的ダメージを与える精神戦に加え、社会的立場に傷をつける社会戦がある所。
シーンに登場しなかったキャラクターは、その裏舞台として、売買、情報収集、社会戦の判定ができる所。
キャラクターは報酬として手に入れたお金を、交渉や社会戦等の判定に使える所。
この3つは斬新でした。10年以上続いてるゲームに“斬新”という言葉を使うのもおかしいかな。少なくとも、わたしはこういうゲームを始めて遊んだのです。


──違う所はかなり多いですね。
確かに、神業が飛び交うシーンは、奇跡のぶつけ合いに近いかな。それは後出のブレイド・オブ・アルカナの方が洗練されているかもしれない。でも、洗練されていない分、トーキョーN◎VAの方が幅広く応用できるかもしれない。
全く違うゲームとして存在しているし、やはり楽しみ所が違いますね〜。

*1:カウンターグロウ ISBN:4907792670