ゲゲゲの女房

ゲゲゲの女房

ゲゲゲの女房

水木しげる先生の奥様による自伝です。朝ドラが終了してから読みましたが、オリジナルストーリーを交えつつ、うまく脚色したなぁと思いました。
とにかく、ありのままを見つめる自然な言葉や、家族を大切にする絆の深さに、こちらまで暖かな気持ちになれました。
「必死に生きる」ということの大切さも伝わってきました。
当時の風土や風習の記述も鮮やかで、こういう本はもっと読みたいものだと思わせられました。
「努力している姿は、軽々と人に見せるものではない」という断固たる水木先生の姿も、素敵ですなぁ。


プロの漫画家やイラストレーターになった人が身近に何人かいるのですが、みんな実行力があって、たとえヘコんでもくじけない。楽な方には決して流れず、しぶとく齧りついて生きている。逞しいです。
安い素人でお茶を濁したり、無理難題なスケジュールを言って聞き入れなければ「じゃあ他の人に頼むから」なんて足下を言う出版社もあるみたいですが、そんな使い捨てをしていたら、出版界全体がダメになっちゃうと思いますね。
もちろん、そんな出版社ばかりじゃないとは思いますが!
普通の会社員をしていた私から見ると、契約書も取り交わさないで仕事するなんて、普通ならありえない。時給換算でいえば、真っ先にアウトですよね……。完全出来高制なんて、本来は違法ですから。