Nate the Great

Nate the Great
Marjorie Weinman Sharmat

好物のパンケーキで朝食を摂った後、アニーから緊急の呼び出しが入る。
「絵をなくしてしまったの」と、アニー。「見つけてもらえますか?」
「もちろん」と、私は言った。「私は風船、本、スリッパ、ニワトリ、そして金魚に至るまで探し出した事があります。今回も私、ネート・ザ・グレートがなくした絵を見つけだすでしょう」

少年探偵、ネート・ザ・グレートのお話。英語でこういうお話を読んだのは初めてですね。シリーズものの第一巻で、続きが何冊も出ているようです。
物語はネートの語りで進んでいくのですが、その口調が何ともハードボイルド調。事件が起こると、彼はトレンチコートを身にまとって颯爽と現われます。
謎の方はというと、今回はアニーのなくした絵を探し出すというもの。実は挿し絵の中にちゃんとヒントがあって、すご〜く簡単なのですが、とても読後感が良いですね。
登場人物のキャラも立っていて、面白いですよ。アニーの友達のローズモンドが、不思議系で気になる存在。
内容は取るも足らないような事件なのですが、「続きを読みたい」と思わせる一冊なので、とても優秀だと思います。ああ、早く続きが読みたい。


一応、『ぼくはめいたんてい―きえた犬のえ』という邦訳があるみたいです。ちょっとお高い。


ちなみにこの本は、ビッグ・ファット・キャットシリーズの最新作の巻末でオススメされていた(一番簡単な)洋書の中の一冊です。
最初は、"Charlie and the Chocolate Factory" を買ったのですが、これはわたしにはまだ無理でした。
ビッグ・ファット・キャットシリーズがもはや難しいと感じる人には、ネート・ザ・グレートシリーズをオススメします!