嫌韓流の本。

ちまたで話題になってる「嫌韓流」を読みました。漫画じゃないと活字が読めない人もいるから、そういう人にはありがたいんじゃないかな、と思う。
でも、わたしとしては、韓国人の描き方が、あまり気持ちの良いものではなかったですね。
「わたしたちは、あなたがたが現実を直視したなら、仲良くしてやらなくもないんですよ〜」という偉そうな態度が、包んだオブラートからダラダラとにじみ出ています。もちろん、タイトルからしてみて、意図的でしょうけどね。この本もまた、そのまま鵜呑みにはできない本です。
無理な注文かもしれませんが、もっと資料的な本にして、韓国の人が読んでも「なるほど」と、一定の理解を得られる本なら良かったのにな。


わたしの父や義父は、韓国のデモの映像を見て、「韓国ってとこは、仕方ないな」と呆れた目で言います。母や義母は「何だか懐かしいよ」と暖かい眼差しで言います。
両親がまだうら若き30年以上前の、学生運動に良く似てるんですよね。当時は、ヘルメットかぶって、タオル巻いて、警官や学校関係者相手に棍棒を振り回すのが格好良かったらしいですよ。それが正義だった時代です。
韓国は発展してるから忘れがちなんですけど、文化のレベルとしては日本の30年前によく似てるんだと言います。当時は、日本でも正義は曖昧だった。娯楽も少なかった。諸外国のパチモンだった。日本の若者の怒りは日本の社会へと向かったけれど、韓国の社会はそれを許さない。だから日本バッシングになっちゃう。
でも、それができるのは後10年くらいだと思う。みんなが金持ちになったら、もっと世界が見えてくると思うのね。30年後には、良き隣人になってると信じています。
父の世代の偉い人が、懸命に回復に努めた国交を、わたしたちの世代で費やすような事はしたくないと、わたしは思います。彼らは、二度と戦争だけは起こすまいと、努力してきたんだと思うのです。そう、次の世代であるわたしたちのために。
だから、我々の次の世代の子供たちが、我々の軽はずみな行為で戦争に巻き込まれたりしないように、願うばかりです。