ぼんくら。

ぼんくら

ぼんくら

母から借りて、宮部みゆきの本を読みました。
宮部みゆきの小説は、こういうミステリー仕立ての時代モノが一番好きだったりします。
1話から小さな謎がポツポツとあり、長屋から一人、また一人と住人がいなくなっていくというお話です。
各話の謎は、そのつど解けるのですが、最後の最後で「実は全ての謎は、こういう繋がりがあった」という大きな謎が解けるからくりです。面白いです。


キャラクターもとても魅力的で、怠けもの同心と、その甥である超美少年の組み合わせがとても愉快だったりします。
甥の弓之助は何でも計ってしまうのです。
「叔父上さまの眉毛と眉毛のあいだはちょうど五分でございますね」
といった次第。
「人間測量機」ですね。
他にも、人の言った事を頭から丸覚えしてしまう「人間テープレコーダー」がいたりと、特殊能力大好きな宮部さんらしいです。
「本所深川ふしぎ草紙」「初ものがたり」など、他の時代小説とも世界を共有しているらしく、茂七親分の名前が出てきたりするので、ファンには嬉しい所。

本所深川ふしぎ草紙 (新潮文庫)

本所深川ふしぎ草紙 (新潮文庫)

初ものがたり (新潮文庫)

初ものがたり (新潮文庫)


なお、「ぼんくら」には「日暮らし」という続編があるそうな。
今度買ってこよう。