密命〜弦月三十二人斬り

密命〈巻之ニ〉弦月三十二人斬り (祥伝社文庫)

密命〈巻之ニ〉弦月三十二人斬り (祥伝社文庫)

密命シリーズの2巻。
1巻より7年の月日が流れています。惣三郎の息子清之助は13歳、娘のみわは10歳に。
1巻から2巻にかけて、時代は急速に流れています。
惣三郎と藩主の出会いは、「生類憐れみの令」で有名な、五代将軍綱吉の時代。1巻の物語は、六代将軍家宣の時代。
そして、七代将軍家継は8歳の若さで身罷り、2巻で「暴れん坊将軍」のモデルこと吉宗が将軍に就任と、激動の時代です。
その吉宗が、物語に絡んでいるので、またまた影で暗躍しまくりのお話になっております。


「居眠り磐音シリーズ」の舞台は、10代将軍家治の時代、1770年代なので、70年くらい前の話なんですね。
しかし、あまり時代の流れを感じません……。
もちろん、作者は江戸時代の人間ではないので、細かな違いはあるのでしょうが、千年以上も続いた江戸幕府というのは、市民にとっては安定して住みやすい町だったのだろうなぁ、なんて思ってしまうのでした。