N◎VAリプレイ。

トーキョーN◎VAのリプレイを読みました。
でかい。(装丁が)
いや、それは感想としてアレか。でも、リプレイは文庫がベストですね、やっぱり。読み物が重いのは嫌。


内容は、とても良かった。ほろり。
失踪した母と同じジャーナリストとなった真っ正直な女性を主軸に、不治の病に冒された探偵、戸籍の存在しない警察官、神の世界をかいま見た留置所のハッカーなど、一癖も二癖もあるキャストが織りなす、ちょっぴりほろ苦くも美しくまとめられた物語です。


トーキョーN◎VAというゲームは、「薄汚れた世界の中で、必死に生きる姿がいいなぁ」といつも思います。
見せかけだけ派手なネオンで飾られた灰色の世界の中で、キャスト(PC)だけが、微かに、それでいて燃えるように熱く輝いている。
奈落の底まで堕ち、血に濡れた男達が時折見せる微笑み。
最期まで譲れないプライド。
そんなくだらないこだわりに、触れたら壊れるくらいの儚い純粋さを感じて、私はどうしようもなく揺さぶられるのです。


実は、私はこの本の著者である稲葉義明さんのファンです。
今までに、トーキョーN◎VAアルシャードガイアブレイド・オブ・アルカナなどを手がけておられます。
またぜひリプレイを書いて欲しいなぁ。