高校デビューでガッカリ。

恋バナが苦手な私ではありますが、珍しく恋愛メインの少女漫画家さんで好きなのが、河原和音先生です。
うちの妹さんがデビュー当時から追いかけておりまして、単行本化される前から、別マを切り抜いてずっと大切に持っていたという……。
先生（イケメン）と生徒（引っ込み思案）の恋愛漫画「先生！」が出世作ではありますが、あれはちょっと陰にこもっていたなぁと。河原先生の持ち味は、太陽みたいに元気いっぱいな明るさと優しさだと思うのですよねー。

高校デビュー 1 (マーガレットコミックス)

で、すごく好きな漫画がこの「高校デビュー」なのです。
「高校生になったら恋をしてみたい！」と空回りする頑張り屋の主人公に、女嫌いなのにモテモテの先輩が「絶対俺を好きになるなよ？！」と言いながら、モテるためのコーチをしてくれる、というお話。
もちろん少女漫画なんで、「好きになるなよ？！」「ならないよ！」と言いながら、好きになっちゃうわけですけど。
主人公の男らしさ（女だけど……）と、先輩のツンデレを愛でるお話です。

でね。
映画が公開されておったのですよ、「高校デビュー」。
観ましたよ。
……あまりの酷さに悶絶しました。
あ、ツンデレ先輩はメチャクチャかっこよかったです。主人公は演技はイマイチでしたが、頑張ってて可愛かったです。
ここから先はネタバレありのグチになります。

まず、主人公は中学校時代にソフトボール大会で負けちゃってるんですが、それが優勝した事になってるんですよ。
「つらいこととかあると思うし、泣くこともあると思うんだ。だけどきっと一生懸命やれば、それでも後悔はしないと思うんだ」というセリフが、負けて号泣してた主人公が言った時はけなげでジーンときたのに、優勝して大喜びな主人公になった事で自信満々の成功者による説教に。一気にドン引きです……。
ソフトボールで強かったのも、主人公の親友（キャッチャー）が頭脳派で、相手の弱点をチクチク攻めるリードと、主人公の完璧なコントロールがあったから……という設定も無視で、バットを折るような剛速球に変更。思いっきりスーパーガールです。
しかも、二人がつきあい始めてから起こった元カノとのトラブルが、何故かつきあう前に挿入。主人公が元カノからキューピッド役を頼まれてしまうエピソードは一緒なのですが、つきあう前に「…いーの？（元カノと）会ったら俺、どーなるかわかんないよ？」ってセリフはおかしい。つきあってないんだから、ご自由にどうぞ、だろ。ツンデレ先輩は、つきあう前の女にそんな自意識過剰な事ぜったい言わないー！
お笑い芸人さんが意味もなく登場してかき回していったりするのも、全然笑えなかった。
ほんとにガッカリな映画でした。これまで観た映画でワースト１です。
でも、後ろの席に座ってた女性は号泣していました。観終わった後にグスグス鼻をすすりながら「今すぐもう１回観たい〜」と言っていました。
わ、私には一体どこで泣けたのか全くわからなかったヨ……。

まーいいや。
これから、原作を読み返して忘れます！！