カードは表裏一体。

わたしがタロット占いが面白いな、と思うのは、自分の願望を客観的に見る事ができるからです。
世間一般のイメージだと、タロットカードが逆に出ると逆の意味、という風に思われているようなのですが、わたしは「同じ人」という風に捕らえています。
言葉と心のように、カードも同じように表裏一体だと思っているからです。


「自分は馬鹿だから」と言う人は、本当は馬鹿じゃない。
「自分は子供だから」と言う人は、子供じゃない。
「淋しくなんかない」と言う人は、寂しがり屋。
「死にたい」と言う人は、生に執着がある。


実際にそういう人は、そんな言葉にしないものです。それが言うまでもない事だから。何も言わない人の方が逆に怖いですね。気がついてあげる事ができないのって、辛い事です……。
言葉(文字含む)にするという作業は、本当にすごい労力と自己顕示欲が必要だと思うのです。


劣等感って本来の理想が高い人が持つ感情なので、意外に本人の能力は高かったりします。そして、その事に実は気がついているんですよね。
でも、当の本人は“気がついている事に気がつかない”のです。無意識のうちに自分を正当化したいからこそ、言い訳めいた言葉が口から出るわけですから。
後からその言葉の裏側に行き当たって、酷く自己嫌悪に陥る事も……。


誰でも自分の稚拙で恥ずかしい部分は直視したくないものですし、自己防衛で逆の言葉になりがちですよね。
ただ、その言葉で人を傷つけてしまう事が悲しい。
人の心を汲み取り、受け入れられるようになるためにも、自分の中の材料を整理していきたいと思っています。