メインディッシュ

メイン・ディッシュ (集英社文庫)

メイン・ディッシュ (集英社文庫)

北村鴻の短編集です。3日連続かい!(セルフツッコミ)
この本も、「香菜里屋シリーズ」と同じく、料理が謎とリンクするというお話。
でも、こちらは飲食店ではなく、同居人の男性が料理上手で謎解き上手なのです。
一家に一人、料理の得意な同居人ミケさんが欲しい!
ねこさんも男気ある女性で素敵です♪
北村鴻氏の書く料理は美味しそうなので、いつかレシピ本も出して欲しいですね!


アペリティフ(プロローグ)」
劇団「紅神楽」の看板女優「ねこさん」こと紅林ユリエと、ねこさんちの居候「ミケさん」こと三津池修が、初めて出会った雪の日の話。


「ストレンジ テイスト」
劇団の代表であり座付き作者である小杉隆一が、一度仕上げた推理劇の「動機」が気に入らず、そのままスランプに陥った。
それを聞いたミケさんは、「すべての筋道は師匠の中にある」と言いだし、台本の謎解きを始める……。


「アリバイ レシピ」
学生時代の友人・恩田が自殺した理由を、死を間際にした泉谷は解き明かそうと、滝沢と谷口を呼び出す。
恩田の自殺の影には、同じく仲間だった由佳里との関わりがあった。


「キッチン マジック」
ホームパーティーでミケさんは、ある店のラーメンを再現しようとするが、強力粉と薄力粉の配分を間違えてしまう。
そんな折、家のすぐ前で首の骨を折られた男子高校生の遺体が発見された。


「バッド テイスト トレイン」
電車の中で、料理に妙に詳しい変わった男から話しかけられる。
その男は、乗り合わせた乗客の謎について語り始めた……。


「マイ オールド ビターズ
劇団「紅神楽」に、「1日限りのプライベート公演」を行って欲しいという申し出がある。ギャラは何と、200万円!
不審に思いながらも、無事に公演を終わらせるが、小杉は「指紋を拭き取れ!」と言い始め……。


「バレンタイン チャーハン」
ミケさんが姿を消して半年。劇団「紅神楽」はすっかり変わっていた。
ある日、雑誌の取材の時にねこさんは、ミケさんに教わったチャーハンを披露するが、その担当編集者から後日「脅迫されている」と相談を受ける……。


「ボトル“ダミー”」
ミケさんの置きみやげである「梅酒」が、収納スペースの隅から発見された。そのボトルを見て思い出されたひとつの事件。
丁度ミケさんがいなくなる直前、劇団「夏毅組」で、「贋説・智恵子抄」という演目の開演日に座付き作者が自殺したのだった……。


「サプライジング エッグ」
劇団「紅神楽」の小杉師匠の書いた小説を読んで、ミケさんは笑う。
その日を限りに、ミケさんは“三津池修”を終える事にしていた……。


「メイン・ディッシュ(エピローグ)」
劇団「紅神楽」で、昔のメンバーが集まった公演が、無事に終了した。
その打ち上げは、いつものねこさんの部屋で。そして、その料理を作るのは……。


「特別料理」
すっかり、売れっ子小説家となった小杉師匠。
ところが締切間際、前号の問題編で全く解決編の事を考えずに書き散らしていた事が発覚して……。