遺髪〜密命・加賀の変

密命シリーズ18巻です。
今回、惣三郎はほとんど出ておらず、長男の清之助が出ずっぱりです。
やはり、佐伯さんの中では、主人公がもう交替してるのかな。
尾張のご兄弟を敵に設定したからには、弟の宗春が家を継いでからが史実でも吉宗に反発しているので、それからが本番ですよね。
そうなると、もうちょっと先のお話なので、主人公が惣三郎だと難しいのかもしれませんが……。
でも、惣三郎にはぜひとも長生きして親子で活躍し続けて欲しいです。


今回の清之助を襲う刺客は、妻の永代供養の金のために仕事を請け負った武芸者でした。
せめて、その金子だけでも……と、寺に届けると、その妻は大病を煩いながらも存命であり、故郷へと骨を埋める旅行きの途中でした。
討ち果たした者の家族と対面するなんて、試練ですね……。
清之助を責めない奥さん、偉いよ。ほんと……。
何だか、とても心に残るお話でした。