守り人・旅人シリーズ。

旦那さまは夏期休暇中ではありますが、本日に限り、泊まり込みのお仕事で不在。
……というわけで、モンハンし放題だぜ、イエーイ!
と思いきや、読書にどっぷりハマってしまった私であります。


それは、上橋菜穂子さんの『守り人・旅人シリーズ』です!
児童書が文庫で出てるのを見ると、つい買いたくなっちゃうんですよね!
随分前から話題になっていたから読みたかったのですが、ハードカバーの本って高くて大きいですから、なかなか買えないんですよね。
新潮さん、文庫化ありがとうっ!


精霊の守り人 (新潮文庫)

精霊の守り人 (新潮文庫)

女用心棒バルサが、妃から託されたのは、精霊の卵を産み付けられた幼い皇子・チャグムだった。
皇族にあるまじき凶事と見なして父帝は刺客を放ち、精霊界からも卵を狙って魔物が襲いかかります。
バルサが命がけでチャグムを守るうちに、二人の間には親子のような情が芽生えていきます。
そして、とうとう精霊の卵の孵化が始まり……。


痛快なハイファンタジーです。
分類こそ『児童書』ですが、決して子供向けの本ではありません。でも、特殊な用語が多いにもかかわらず、するすると読みやすいのは確かです。
文庫化にあたって漢字を増やし、大人により読みやすい内容になっているそうです。
とにかく、バルサ、カッコイイ!! 女が惚れる女、ってやつですよ。
しかし、私より若いバルサに対し、「中年、中年」と言われると、ちょっぴりせつなくなる中年の私。


闇の守り人 (新潮文庫)

闇の守り人 (新潮文庫)

かつて王位争いに巻き込まれた医師の娘であるバルサは、過去と決別するために故郷へと一度足を運ぶことにする。
しかし、そこで耳にしたのは、まだ幼かったバルサを連れて逃げてくれた武術の達人・ジグロに対する悪評だった。
今は亡き彼の汚名をそそぎ、未だ続く陰謀を阻止するため、バルサは〈ルイシャ贈りの儀式〉へ乗り込むことに……。


バルサの亡き養父であるジグロ様が素敵です。ほわわん。
大人の読者には一番人気が高いお話だそうです。私も好き!


夢の守り人 (新潮文庫)

夢の守り人 (新潮文庫)

バルサの幼なじみであり、ずっと彼女を見守り続けてきた薬師であり呪術師見習いであるタンダが、人の夢を糧とする〈花〉に囚われ、〈花番〉と呼ばれる鬼なってしまう。
その頃、かつてバルサに命を救われた皇太子チャグムも、〈花〉に誘われ、夢の中でタンダと出会う……。


1作目からずっとバルサを影ながら支えてきたタンダ。
友達以上恋人未満だった彼らですが、やっぱり強い絆で結ばれているんだなぁとしみじみ実感できるお話です。


虚空の旅人 (新潮文庫)

虚空の旅人 (新潮文庫)

帝の代理として、隣国サンガルの新王即位儀礼に招かれた皇太子チャグム。
そこで、精霊に魂を奪われた〈ナユーグル・ライタの目〉と呼ばれる少女に出会う。
その背後では、国を揺るがす陰謀が……。


チャグム、立派になって……。ほろり。
身分が高すぎて、表舞台で堂々と活躍できないのが残念ですよね。
タイトルに『旅人』がつく時の主人公はチャグム、『守り人』の時の主人公はバルサのようです。


神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)

神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)

神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)

神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)

異界から流れくる神を身体に宿し、多くの人々を惨殺したとして、タルの民を蔑むロタ王国。
長き沈黙を破り、〈畏ろしき神〉の新たな宿主が現れる。
そして、その力さえも利用しようとする者が……。
果たして、バルサとタンダは宿主の少女を救えるのか?!


みんな思ったはずです。
「そこで終わりですかっ?!」
……と。続きが気になりすぎるっっ!
このシリーズにしては、血生臭いというか、何とも救われないお話です。
色々と伏線を残しているようですね。


文庫化は、どうやら半年〜1年くらいのスパンで行われている様子。
ということは、来年頭くらいに『蒼路の旅人』が出て、再来年くらいに『天と地の守り人(上・中・下)』が出るということでしょうか。
うわーっ!
そんなに待てないーっ!