機巧館のかぞえ唄

名探偵夢水清士郎事件ノートシリーズ、6巻。
ジュブナイルミステリの文庫化作品です。
ダメ人間の元教授・夢水探偵の元に、著名な推理小説家からパーティーの招待状が届き、その機巧屋敷で事件が……というお話。
子供向けの短い話なのに途中で何度も飽きてしまって、ようやく読み終えました。読後感はどうもすっきりしない話でした。
3つ目の『赤ちゃん誘拐』のエピソードは好きですけどね。赤ちゃんはその後も登場予定らしいのだけど、どの話に出てるのかなぁ。


でもって、ネタバレするので注意。


……OK?


物語は大きく3つに分かれています。
そのうちのメイン(第二部)の話はさらに幾重にも分割されています。
話の中の話というか、夢の中の夢というか、そんな感じの繰り返し。どこまでが現実か区別がつきにくいという感じですね。


まあ、おそらくは、第二部は小説+夢ということでよろしいかと。
第一の夢、第二の夢は「小説の扉」がついているので、作中の人間が書いた小説。
第三の夢は小説の扉がないので、夢水探偵が招かれた夢(?)の中での解決編、といったところでしょう。


余談ですが、第二の夢では、夢水探偵と三つ子ちゃんに加え、レーチ君まで編集さんの車に乗り込んでいるため、定員オーバーですぐに現実ではないと推察できました。
ところが、ですよ。
この編集さんが運転しているのが軽自動車、だったのです。


軽自動車は大人4人までしか乗れません。


子供3人で大人2人と見なすという法律があるので、軽自動車でも最大5人まで乗れますが……
子供とは「12歳未満」のこと。
三つ子ちゃんたちは中学二年生なので、アウトー!
つまり、編集さんは常に違反をしていたということになります。
スピード違反の常習犯(しかし無事故無違反)だから、法律とか関係ないってことなのか?
すると、レーチ君がいようがいまいが、関係なかったということか……。
まあ、中学生4人を軽自動車の後部座席に詰め込むのは物理的に無理がありそうですが。


Wikipediaを見てみたら、そのうちポチ一号(軽自動車)からポチアマゾン(小型ワゴン)に乗り換えたみたいです。
色々と問題があったんじゃないかと推測。なり。