心霊探偵八雲5巻

心霊探偵八雲5 つながる想い (角川文庫)

心霊探偵八雲5 つながる想い (角川文庫)

神永学先生著。霊視青年・八雲が怪事件を解決する物語、第5弾。
運命的な偶然が重なりすぎてて少しむず痒いけれど、二転三転する展開が面白かったです。
八雲の重荷も少しは減ったと思うし、石井刑事の成長ぶりが(報われないながらも)良かった。
怪奇とトリックの狭間で、しかも明確な「敵」が主人公の前に何度も現れるという展開は、先が読めてしまうという難点はありますが、江戸川乱歩っぽくて良いですね。


ネタバレ含む備忘録。
【失踪】15年前の殺人現場での撮影ビデオに霊が映っていた。それを見た八雲は姿を消し、指名手配犯が目撃されて現場に出向いた後藤刑事も行方不明になる。
【悲壮】晴香は謎の男から八雲が長野にいると聞かされる。一心に打ち明けると、八雲の母が晴香の母と友人だった事が発覚する。 【思慕】石井刑事が犯行時刻にズレがあることに気づくが、それも世間を欺く罠だった。
【添付ファイル:横恋慕】別れ話を切り出すカップルに遭遇するが、八雲は去りゆく彼女を引き留める。彼女には恋人を失った過去があった……。