想い雲

想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

想い雲―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)

高田郁先生著、みをつくし料理帖3巻。
野江ちゃんとのつかの間の再会、二人が精一杯頑張ってきたからこそのご褒美。幻想的でした。ほろり。
ご寮さんのご子息の事情も深刻でつらいものでしたが、料理人としての品を落としたわけではなくて良かったです。
あの簪がもう一度、彼らを引き合わせる事を願って……。
それから、ここぞという所で現れる小松原氏の正体がようやく見えてきました。確かにうかつに明かせない身分。
でも、彼の出番が減ってる隙に、私は完全に又次さんのとりこ。彼はもう、いちいちツボなんですが。
そうか…十日に一度会えるのか……ふふふ。


以下備忘録。
【豊年星】息子が遊女に入れあげ人斬りをしたと聞かされ、芳は思い出の簪を元料理人に託すが……。
【想い雲】あさひ太夫に食べさせる鱧料理のため吉原に呼ばれた澪。その帰り、祭の白狐たちに囲まれる。
【花一輪】偽のつる家が食あたりを起こし、濡れ衣で客を失った澪は、悩んだ末に十日に一度、又次を借り受ける事に。
【初雁】ふきの弟、健坊が登龍楼から姿を消す。食事も喉を通らないふきのため、澪は健坊の好物という柿を陰膳にする。