今朝の朝、小夜しぐれ

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)

小夜しぐれ (みをつくし料理帖)

小夜しぐれ (みをつくし料理帖)

ただいま超ハマり中の高田郁先生著、みをつくし料理帖シリーズ4巻と5巻です。
料理はどれも季節感があって美味しそうでした。
あっという間に既刊は読み尽くしちゃって心に残る寂しさ。久々に続刊が待ち遠しい小説に出会いましたね。


友情に涙し、ほのかな恋心に胸が痛くなり、あたたかい人情にホッとします。4巻では料理バトルもあって盛り上がりました。
このシリーズを読んでいると、現代はどれだけ贅沢なものを口にしているのか実感します。「畑のキャビア」こと「とんぶり」って、あんなに手間のかかる食材だったのですね……。
これからは旬を大切にし、より一層感謝の気持ちをこめて食事と向き合いたいと思いました。


個人的には伊佐三さんがいい人でほんっと安心しましたね。浮気ヨクナイ!
お牧さんじゃありませんが、妻帯者じゃなければ好感度ナンバー2に躍り出る可能性が!(ナンバー1は又次さん!)
太一ちゃんの傷も癒えるといいなぁ。
4巻では小松原氏改め小野寺氏の母君にも澪の覚えめでたく、5巻では小野寺氏の妹さんが一肌脱ごうと張り切ってたりして。身分違いの恋を再確認しつつも、むしろ光明が見えてきました。
やっぱり澪は応援したくなっちゃいますね。


以下備忘録。
今朝の春。
【花嫁御寮】小松原の落としたほうき草の実が、薬として用いられると知った澪は、出会った武家の奥方から料理の方法を聞く。
【友待つ雪】戯作家があさひ太夫の話を書く事になった。太夫のために、澪は戯作家と賭けをする。
【寒紅】おりょうの夫、伊佐三が浮気をしているという。しかし、問いつめても伊佐三は申し開きもせず……。
【今朝の春】登龍楼とつる家で料理勝負をすることになった。その料理を考案中に、澪は御膳奉行の噂話に心を乱され、大怪我をしてしまう。


小夜しぐれ
【迷い蟹】種市の元妻が現れ、娘のつるを拐かし、死に追いつめた男の居所を伝えていった。それを聞いた種市は……。
【夢宵桜】吉原の翁屋から、澪に花見の席の料理を作って欲しいと頼まれる。
【小夜しぐれ】これまで源斉との縁を望んでいた美緒の父だったが、突然中番頭と夫婦になるように言いつけた。そんな折、澪は筏に乗って川を下る若旦那の姿を見かける。
【嘉祥】小野寺は嘉祥の儀に出す菓子を決めかねていたが、澪の顔と共に、炒り豆の事を思い出す。